トレーサー(実践者)にとってシューズの種類はパルクールの動き、上達を左右するといっても過言ではないほどもっとも重要なものになります。
しかし、靴買っただけではうまくなるわけではありません。うまくなるには日々の練習が必要で靴はその手助けをしてくれるものになりますのでそこだけは間違えないようにしてください。
靴を選ぶ時のポイントをいくつか挙げていきます。
1、靴裏のゴム(ソール)の形、厚さ、柔らかさ、素材
2、靴の軽さ
3、靴の耐久性
4、履きやすさ
まず、靴裏のゴム(ソール)について4点分けて説明します。
Contents
靴裏のゴム(ソール)の厚さ、柔らかさ、形、グリップ力
靴裏のゴム(ソール)の形
靴を選ぶ点で一番はじめに確認したいのが靴裏の形になります。
靴裏の形の確認するポイントは凹凸が少なく、1枚のゴムが貼ってあるものが好ましいです。
凹凸が多いと壁を足で掴んだ時当たる面積が少なくグリップ力があまりありません。
また1部分に力が加わりゴムのブロックごと剥がれ使い物にならなくなる恐れがあります。
また1枚のゴムで貼ってるものが好ましい理由としてはソールの剥がれを防止するためです。
ランニングシューズによくある何枚かのゴム片でソールを形成しているものだと1枚1枚剥がれていきこれも使い物にならなくなる恐れがあります。
靴裏のゴム(ソール)の厚さ
靴裏の厚さ、薄さによって着地をしたときの衝撃と足裏の感覚に関わってきます。
厚ければ厚いほど衝撃を吸収し身体への負担を抑えることができケガへのリスクが下がる一方で足裏の感覚は鈍ってしまい自由度は少なからず損なわれます。
また厚い分、衝撃の吸収がよいので靴に頼り切って着地のフォームがおろそかになりいざ薄い靴に変えたときもろに衝撃を受けるかもしれません。なので厚い靴でもフォームしっかりと意識して着地をしましょう。
逆に薄ければ薄いほど足裏の感覚はよくなり力を地面や壁に伝えやすく、着地した感覚がわかるのでプレシジョンがすごくきれいに決まったり、ジャンプ力が上がったりします。
その一方で衝撃の吸収はあまりできませんので身体への負担が大きく長く続けているとケガをするリスクが高まります。
なので初心者の方、女性の方、筋肉量の少ない方、フリップ(アクロバット)中心のパルクールをしたい方は厚めの靴
パルクールに慣れてきた方、筋肉量のある方、繊細なパルクールをしたい方は薄めの靴を履くといいのではないでしょうか。
靴裏のゴム(ソール)の柔らかさ
靴裏の柔らかさによってこれも着地をしたときの衝撃と足裏の感覚に関わってきます。
柔らかさに関しては柔らかければ柔らかいほど衝撃の吸収、足裏の感覚がよくなりトレーサー(実践者)の多くは靴をぐにゃぐにゃと曲げたり、普段履きにしてわざとくたびれさせて柔らかくします。そうすることで足になじみ足裏、足先の感覚が利くので対象物にしっかりと捉えてくれます。
なのでバッシュ系など靴裏のゴムが固いものは避け、なるべく柔らかいものを選ぶようにしましょう。
靴裏のゴム(ソール)の素材
最後に靴裏のゴムの素材についてですがこれはグリップ力に関わってきます。
基本的に靴はゴムタイプですがランニングシューズに見られるプラスチック部分がある靴があります。
これは誤ってプラスチック部分で着地した場合、滑り転んでしまいケガをする恐れがあり大変危険なので選ばないようにしましょう。
ゴムの種類としてまず触ってみてしなりがあり、指に張り付き引っ掛かりがあるものを選びましょう。この辺りはあまり大差はないので深刻に悩まず感覚で大丈夫です。
素材を選ぶ際はプラスチック部分のある靴は避け、しなり、指に引っ付き引っ掛かりがあるものを選ぶと良いです。
靴の軽さ
次に靴の軽さについてですがこれも動きやすさに関わってきます。
あまりにもソールが厚く固い素材だととても重いため体重が軽い方、あまり力がない方だと足を振り上げたとき遠心力に負けうまくコントロールがきかない場合があります。
この辺りは何グラムの世界になりますが他多少の重さで大きく動きやすさが変わってきます。
クッション性などでソールの厚さはありますが初心者の方、筋肉量の少ない女性の方、体重が軽い方はなるべく軽い靴を選ぶようにしましょう。
靴の耐久性
次に靴の耐久性についてですが靴は基本的に用途にあった使い方に対しての耐久性を兼ね備えています。
なのでランニングシューズでパルクールをする際、ランニングシューズは走るために対しての耐久性であり、それとは異なる使い方をするので基本的な使い方よりすぐにソールが剥がれたりすり減って無くなったり、アッパー(ソール以外の上部)の側面や縫い目がほどけ穴が空いたりと「そんなところが壊れたりするの?」ということがよくあります。
アッパー(ソール以外の上部)素材は柔軟性があり軽いメッシュタイプで地面や壁に接しやすいところはスウェードで覆われているものを選ぶといいでしょう。
参考:スニーカーのアッパーに使われる素材の違い
また毎日練習するトレーサー(実践者)は3ヵ月あまりで壊れたりするので、コスパのよい靴をまとめて買ったりしています。
履きやすさ
これまでのポイントをすべて満たしていても履いた時、違和感があり履き心地が悪ければ意味がありません。
新しい靴はまだ足になじまず違和感がある場合でもある程度履いていれば足にフィットし、違和感がなくなることもありますが違和感があった場合は変えたほうがよいでしょう。
また、試し履きする際にかかとがすっぽ抜けないか、履いた時横幅がきゅうくつで足が痛くならないかを確認してください。
まとめ
・凹凸が少なく、1枚のゴムが貼ってあるものが好ましい
・初心者の方、女性の方、筋肉量の少ない方、フリップ(アクロバット)中心のパルクールをしたい方は厚めの靴
・パルクールに慣れてきた方、筋肉量のある方、繊細なパルクールをしたい方は薄めの靴
・バッシュ系など靴裏のゴムが固いものは避け、なるべく柔らかいもの
・プラスチック部分のある靴は避け、しなり、指に引っ付き引っ掛かりがあるもの
・初心者の方、筋肉量の少ない女性の方、体重が軽い方はなるべく軽い靴
・アッパー(ソール以外の上部)素材は柔軟性があり軽いメッシュタイプで地面や壁に接しやすいところはスウェードで覆われているもの
・試し履きする際にかかとがすっぽ抜けないか、履いた時横幅がきゅうくつで足が痛くならないかを確認
今回のポイントを抑え実際に、靴屋に行き触ってみたり試し履きしたり自分にあった靴を選ぶといいでしょう。
また実際に練習会、教室などに行き、現地のトレーサーにどのような靴がいいか教えてもらったりして参考にしてみてください。
また海外トレーサーの動画をみてどのような靴を履いているか、調べてみるのもいいのではないでしょうか。